お寿司の食べ方の基本|醤油・箸・順番の正しいマナーを徹底解説

お寿司の食べ方の基本|醤油・箸・順番の正しいマナーを徹底解説

日本の食文化を代表する寿司。その魅力を最大限に味わうには、食べ方にいくつかのポイントがあります。しかし、決して堅苦しいルールではありません。

この記事では、醤油の付け方から、箸と手の使い分け、味わいが深まる食べる順番まで、基本的な知識について解説します。職人への敬意を払い、寿司が持つ本来のおいしさをより豊かに体験できる一助としてください。

お寿司の食べ方|醤油の正しい付け方

お寿司の食べ方|醤油の正しい付け方

寿司を味わう上で欠かせない醤油ですが、その付け方一つで一貫の印象は大きく変わります。ここでは、職人の仕事を尊重し、ネタの繊細な魅力を引き立てるための、適切な醤油の使い方を見ていきましょう。

ネタ側に醤油を付けるのが基本

醤油はシャリ(酢飯)ではなく、ネタに直接付けるのが基本的な作法です。

ネタ側に付けることで、シャリが崩れるのを防ぐことができます。シャリは、口の中でほろりとほどけるように、空気を含ませながら絶妙な力加減で握られています。そのため、シャリに直接醤油を付けてしまうと、お米が醤油を過剰に吸い込み、その重みや水分で形が崩れやすくなるのです。

また、ネタ本来の風味を損なわないという理由もあります。醤油の役割は、あくまでネタの味わいを引き立てる脇役です。シャリに醤油が染み込みすぎると、塩辛さが先に立ち、ネタが持つ繊細な甘みや旨味を感じにくくなってしまいます。

ネタの先端に少量だけ付けることで、シャリを崩すことなく、ネタそのものを味わいながら寿司全体を楽しむことができます。

醤油を付ける際の注意点

醤油の量が多すぎると、寿司本来の味を損なう原因になります。ネタの風味が消えてしまうほどの量は避けましょう。また、小皿に注ぐ醤油は、底がわずかに隠れる程度が適量です。たっぷりと注ぐと、寿司が醤油に浸かりすぎて塩辛くなってしまいます。

寿司を持つときはネタを下向きにし、先端に少量が付くように心がけます。全体を醤油に浸す行為は、職人の仕事への配慮からも控えましょう。なお、煮切り醤油や甘いタレが塗られている場合は、追加で醤油を付ける必要はありません。

軍艦巻きの醤油の付け方

ウニやイクラのように崩れやすいネタの軍艦巻きは、傾けて醤油を付けるのが難しいものです。

そこで一般的に用いられるのが、ガリ(生姜の甘酢漬け)を活用する方法です。箸でガリを取り、醤油を少し付けてから、それを刷毛代わりにしてネタの上に優しく塗ります。この方法なら、形を崩さずに適量の醤油をネタにのせられます。

添えられているきゅうりなどを使って醤油を垂らす方法もあります。

お寿司の食べ方|箸と手どちらで食べる?

お寿司の食べ方|箸と手どちらで食べる?

「寿司は手で食べるべきか、箸で食べるべきか」という疑問は、多くの方が一度は抱いたことがあるのではないでしょうか。結論から言うと、どちらが正しくてどちらが間違っているというものではありません。

ここでは、それぞれの食べ方の背景と魅力について解説します。

伝統的には手で食べるのが粋

寿司が屋台で提供される軽食であった江戸時代、人々は寿司を手でつまんで気軽に食べられていました。その名残から、今でも「手で食べるのが粋」とされる風潮があります。

手で食べることの魅力は、五感で寿司をより深く味わえる点です。指先でシャリの温かさやネタの質感を感じ、親指、人差し指、中指の三本で優しくつまむことで、寿司との一体感が生まれます。

このような一連の動作は、箸では得られない豊かな体験となるかもしれません。

箸での食事も一般的

しかし、現代では箸を使って食べることは問題なく、ごく一般的です。寿司店では、ほとんどの店で箸が用意されており、多くのお客さんが箸を使って食事を楽しんでいます。

慣れない方や衛生面が気になる方にとっては、箸を使う方が安心して食事に集中できるかもしれません。また、複数人で大皿を共有する際や、ガリをつまむ時など、箸があった方が便利な場面も多くあります。

自分が最もリラックスして、おいしく寿司を味わえる方法を選びましょう。

手で食べる際の正しい持ち方

手で食べる際には、正しい持ち方を知っておくと所作が美しく見えます。

まず、親指をネタの側面、中指をシャリの側面に添えます。上から人差し指をネタの中央に軽く乗せ、この三本で寿司全体を優しく支えましょう。力を入れすぎると、シャリが硬くなったり崩れたりするので注意が必要です。

そのまま少しだけ寿司を傾け、ネタが下になるように口へ運びます。

正しい持ち方は美しく見えるだけでなく、醤油を付けたネタの部分が直接舌に触れるため、ネタの風味を最初に感じることができます。

お寿司の食べ方|順番とネタの選び方

お寿司の食べ方|順番とネタの選び方

寿司を食べる順番に厳格な決まりはありませんが、よりおいしく味わうための「基本の型」は存在します。人間の味覚の特性に基づいた順番を知ることで、それぞれのネタが持つ繊細な魅力を余すことなく感じられるようになりますよ。

淡白なものから濃厚なものへが基本

寿司を食べる順番の基本は、「淡白な味わいのネタから始め、徐々に濃厚な味わいのネタへ移行していく」というものです。これは、人間の味覚が、先に強い味や脂を感じてしまうと、その後に続く繊細な味を感じ取りにくくなるという特性に基づいています。

たとえば、最初に脂の乗った大トロや濃厚なウニを食べてしまうと、その強い旨味と脂分が舌の上に残り、後から食べるヒラメやイカといった淡白なネタの、ほのかな甘みや繊細な食感を感じにくくなってしまいます。

味の薄いものから濃いものへと順番に進むことで、それぞれのネタの個性を一つひとつクリアに味わうことが可能です。

おすすめの食べる順番【具体例】

基本的な流れを具体例で示すと、以下のようになります。この流れを参考に、その日のネタの種類に合わせて自分なりの順番を組み立ててみるのも良いでしょう。

①白身魚やイカなど淡白なネタ

まずは、タイ、ヒラメ、スズキといった白身魚や、イカ、タコなど、味わいが淡白で上品なネタから始めます。繊細な甘みや締まった歯ごたえなどを楽しみましょう。

②赤身や貝類など旨味のあるネタ

次に、マグロの赤身やカツオといった、旨味成分が豊富なネタに進みます。光り物であるアジやコハダ、サバなどもこの段階で味わうのがおすすめです。

③トロやウニなど濃厚なネタ

食事の中盤から終盤にかけて、マグロのトロや、脂の乗ったノドグロ、ウニ、アナゴといった、味が濃く脂分も多い濃厚なネタを味わいます。舌の上に広がる力強い旨味と、とろけるような食感を存分に楽しみましょう。

④締めの巻物や玉子

コースの締めくくりとして、かんぴょう巻きなどの巻物や、だしが香る玉子をいただくのが一般的です。

好きな順番で楽しむのもあり

上記で紹介した順番は、あくまで寿司をよりおいしく食べるための一つの提案に過ぎません。大切なのは、食事を楽しむことです。その日の気分や体調に合わせて、自分が食べたいと思うものから自由に楽しむことも間違いではありません。

基本の順番を知った上で、自分なりにアレンジを加えてみるのも、寿司の楽しみ方の一つと言えるでしょう。

ダイエット中のお寿司の食べ方

ダイエット中のお寿司の食べ方

健康的でおいしい寿司ですが、ダイエット中にはシャリの糖質やネタの脂質が気になる方もいるかもしれません。

ネタの選び方や食べる順番を少し工夫するだけで、ダイエット中でも十分に寿司を楽しむことが可能です。

カロリーを抑えるネタの選び方

寿司のカロリーは、ネタの種類によって大きく異なります。ダイエット中は、低エネルギー・高タンパク質なネタを積極的に選ぶのがおすすめです。

【積極的に選びたいネタ】

  • 白身魚(タイ、ヒラメなど)
  • イカ、タコ
  • エビ、カニ
  • 貝類(ホタテ、赤貝など)

これらのネタは、脂質が少なくタンパク質が豊富で、食べ応えもあります。

【控えめにしたいネタ】

  • トロ(大トロ、中トロ)
  • 玉子(砂糖が多く使われるため)
  • マヨネーズを使った軍艦巻き(ツナマヨなど)
  • 穴子(甘いツメが塗られているため)

脂質の多いネタや、糖質の多い味付けがされているネタは、エネルギーが高くなりがちです。

血糖値を意識した食べる順番

食べる順番を工夫して血糖値の急上昇を抑えることも、ダイエットにおいては効果的です。

食事の始めには、お吸い物や味噌汁といった温かい汁物を飲みましょう。水分で胃が満たされ、食べ過ぎを防ぐ効果が期待できます。また、野菜の小鉢などがあれば、それを先に食べることで、食物繊維が血糖値の上昇を緩やかにしてくれるのでおすすめです。

また、お店によっては、シャリを少なめに握ってもらう「シャリコマ」という注文が可能な場合があります。糖質の摂取量を直接的に減らすことができるため、もし可能であればお願いしてみるのも良い方法です。

お寿司の食べ方に関するよくある質問(FAQ)

お寿司の食べ方に関するよくある質問(FAQ)

お寿司の食べ方に関して多くの方が疑問に思う点を、Q&A形式で解説します。

ガリの役割や食べるタイミングは?

付け合わせのガリには、「口直し」という役割があります。

ガリが持つ爽やかな辛味と酸味には、口の中に残った魚の脂や味を洗い流し、味覚をリフレッシュさせる効果があります。味の濃いネタを食べた後や、次のネタに移る前に食べるのが効果的です。

たとえば、脂の乗ったトロを食べた後にガリを一片食べることで、次に食べる淡白な白身魚の繊細な味をしっかりと受け止めることができますよ。

汁物はいつ頼むべき?

お吸い物や味噌汁といった汁物を注文するタイミングに、決まったルールはありません。自分の好きなタイミングで頼むのが一番です。

一般的には、食事の合間に注文する方が多いようです。温かい汁物を飲むことで口の中の脂が流れ、胃が落ち着きます。また、食事の最後、締めの巻物などと一緒に注文し、食事全体の満足感を高めるという楽しみ方もあります。

お腹の空き具合や、その日の気分に合わせて自由に注文すると良いでしょう。

女性が知っておきたい食べ方のマナーは?

基本的なマナーは男女で変わりませんが、女性が知っておくと、より上品で美しい食事姿に見えるポイントがいくつかあります。

お寿司は、ネタとシャリが口の中で一体となる味わいを楽しむため、一口で食べるのが基本です。

もし一口で食べるのが難しいと感じる場合は、注文の際に最初から「シャリを小さめ(シャリコマ)に」とお願いするのが最もスマートな方法です。カウンターの寿司店であれば、快く対応してくれることがほとんどです。

途中で寿司を噛み切ってしまうと、シャリが崩れてしまい見た目にも美しくないため、避けるのが賢明です。

また、寿司店は繊細な香りを楽しむ場所でもあります。香りの強い香水やハンドクリームは、自分自身だけでなく、周りのお客さんの食事の妨げになる可能性があるため、お店を訪れる際は、香りのエチケットにも配慮するのが望ましいでしょう。

お寿司の食べ方をマスターして、特別な食体験を

お寿司の食べ方をマスターして、特別な食体験を

寿司の食べ方における基本的な作法について解説しました。大切な心構えは、職人が心を込めて握った一貫一貫を、感謝の気持ちを持って美味しくいただくことです。

基本を知ることで、自信を持って食事を楽しむことができ、職人との会話が弾むきっかけになるかもしれません。ぜひこれらのポイントを意識して、奥深い寿司の世界を存分に味わってみてください。

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